実績を踏まえての弁護の取り組み

今まで様々な事件に取り組んでおりますが、その中で特に印象深い刑事弁護を守秘義務に反しない限度で言及させていただきたいと思います。

1件の国選弁護で余罪の示談約30件取り付け

弁護士登録して1年目くらいだったでしょうか、たまたま、事務所侵入窃盗未遂の被告事件を受任しました。

当初は、その事件のみの示談で済むものと思いましたが、その後警察から30件近い余罪があると知らされて、捜査担当検事に確認したところ、立件できるものはすべて起訴する方針であると聞かされ、被告人の余罪が立件されれば実刑判決も十分予想できた事案でした。どこまで刑事弁護として対応すればいいのか、特に国選弁護であったこともあり迷いました。しかし、本人にはそれなりに斟酌すべき育った家庭環境などもあったことから、余罪全件について示談しようと考え、幸い、示談金の原資も4割程度あったことから、1件ずつ被害を受けた会社や個人に手紙を書いた上で訪問して、事件や事情を説明して頭金と残金分割払いでの示談をお願いして回りました。もっとも、1回訪問したからといってその場で示談に応じてくれるところはありません。2度、3度と足を運び、1件を除いて示談に応じていただき、残り1件はどうしても示談には応じて頂けず、被害弁償にとどまりました。その中で被害者の被害感情には様々なものがあると十二分に実感しました。当時はいわゆるイソベンでしたので、示談に出向くのは仕事が終わってからでしたが、午後5時ないし6時過ぎか休日で、しかも、自宅への帰路と方向が違っている被害者が大半だったため、かなりの時間や交通費もかかりました。そんな示談活動の中で励まされたのは、障害を負った子供をお持ちの被害者の方が、被告人の育った境遇に深く同情してくださり、示談金を辞退された上で示談に応じていただき、かえって、被告人の弁護に役立ててほしいとのお手紙と金銭をいただいたことです。そのことはもちろん被告人に話をしてこの金銭は示談金に当てましたが、9年近く経過した今も鮮明に覚えております。約30件の示談ないし被害弁償を取り付けたことがその後の示談交渉の糧となっております。経済的な損得でみれば、5~6万円前後の国選報酬(簡易裁判所事案)ではアルバイトの時給以下ともいえます。しかし、警察の窃盗犯担当の係長刑事からは余罪捜査をせずに済んだとのことで感謝され、余罪の追起訴も当然ありませんでした。そして、起訴された本件については、被害会社が、今回で二度目の事務所荒らしを受けたとの理由からどうしても示談いただけず、また未遂でしたので被害弁償もできませんでしたが、保護観察付5年間の執行猶予付有罪判決とぎりぎり実刑を免れました。示談や被害弁償がなく余罪が追起訴されていたら、実刑判決もあり得たことを考えると、今でも、深く印象に残る刑事弁護です。

無罪はもとより、実刑と執行猶予とでは天と地との違いがあることから、刑事弁護では、民事弁護とは違った意味合いで被疑者、被告人のために「戦い抜こう」といった気持ちが湧き上がってきます。この湧き上がる気持ちを感じるからこそ、民事事件を主としつつも、現在に至るまで私選弁護(当番弁護も含む)を受任しつづけております。

示談案件は、痴漢・のぞき(強制わいせつ、迷惑防止条例、住居侵入)、交通事故(人身事故、ひき逃げ事故)、暴行、傷害、器物損壊、詐欺などがありますが、示談を取り付けた大半は、不起訴ないし略式命令(罰金)、執行猶予付き有罪判決を得ております。

薬物所持現行犯逮捕の不起訴処分

薬物所持の現行犯逮捕の起訴前弁護を、今から8年くらい前に担当したことがあります。これも勤務弁護士をしていた当時の事件でした。被疑者から具体的な事情を聞いて、現行犯逮捕現場に何度も同じ時間帯に歩き回るなどして被疑者の話を自分なりに検証しました。また、所持の客観的事実は争う余地がありませんが、薬物自体は、職務質問される直前に他人から渡された箱の中にあったということであり、職業もしっかりしている方でしたので、日弁連作成の被疑者ノートを差し入れるとともに、主観的な認識を記憶に基づいて正確に供述するように、ほぼ毎日接見して励まし続けました。後半になると、さすがに本人には疲労困憊の様子が見て取れましたが、その様子を見れば見るほど接見を何としてでも毎日続けて励まさないとダメだとの思いから、毎日、終電で帰宅することもありましたが、仕事で遅くなっても接見を続けました。そして、勾留期限を迎えることになるのですが、起訴は免れないと思っていたところ、不起訴処分で終わりました。この時は最後まであきらめずに励まし続けたことが不起訴処分に繋がったと思っております。そして、いかに起訴前弁護が重要であるかが身にしみて分かりました。最初から事案を見て難しいと思って接見などの起訴前弁護活動をほどほどにすましていたら、このような成果を得ることはできなかったとも思います。勾留期限の最後まであきらめずに、被疑者を励まし続けることはシンプルではありますが、起訴前弁護の基本だと思います。

他方で、矛盾するようですが、被疑者が被疑事実を認めている場合にはすべてを正直に捜査機関に供述することも情状弁護としては重要だと考え、現にそのような助言をしております。本人には反省すべきことは十分反省してもらうことが今後の更生にとっても重要であると考えております。本人が被疑事実を認めて真摯に反省した場合には最初の勾留期限で起訴されることが多く、起訴後の保釈申請が速やかに許可され、自宅に戻ることができ、また、職場復帰も容易になります。

共犯事件での否認事件の公判弁護

共犯者間で、主犯格を互いに他方に押し付けることは少なからずあることです。この問題は刑事訴訟法学や裁判実務上も議論される論点でもあります。

そのような事件において、前任の弁護人の辞任を受けて受任した事件がありました。ここでは、従属者だと主張する共犯者の主張をどのように崩すべきかを種々検討した上で反対尋問を行ったり、共犯者の主張を裏付ける客観的な証拠が十分存在しなかったことなどを強くアピールした結果、最終的に、裁判所は共犯者間の立場は首謀者、従属者とまでは言い切れないとして、検察官の実刑の求刑論告に対して執行猶予判決を下されました。同じ執行猶予判決でも、検察官が実刑の求刑論告を行った場合(いわゆる「実刑サイン」が出た場合)と実刑の求刑論告を行わなかった場合とではその持つ意味合いが違ってきます。実刑サインが出た時には、多くの場合判決も実刑判決が出されるのが通常ですから、執行猶予判決はそれだけ大きな意味を持ちます。

否認事件では、証拠関係の大半が検察官側にあるため、裁判員裁判の場合は公判前整理手続における証拠開示によって検察官所持の証拠に基づく弁護を展開することもできますが、そうでない場合には、検察側証人の反対尋問をどのようにして崩すべきかが問題になってきます。それには決まったパターンはなく、ケースバイケースの対応しかありませんが、些細なことも見逃さず、また、あらゆる情報入手に努めて活用していくことや反対尋問で出た証人の証言に機敏に反応して矛盾点を追求していくしかありません。もとより、被告人が犯行現場にいたのであれば、被告人から犯行当時の具体的な事情を詳細に聞き取ることは、極めて重要です。

合議事件におけるより重大事件への訴因変更阻止

合議事件で、4、5年前になりますが、強盗罪及び強盗致死罪の共犯事件において、強盗罪で起訴された被告人の刑事弁護を担当したことがありました。強盗罪での起訴でしたが、検察官は強盗致死罪に変更するため(「訴因変更するため」)、他の共犯者3名の証人尋問を実施してきました。当方の反対尋問が功を奏してか、強盗致死罪に問うことを検察官が断念して強盗罪に留まったことがあります。

証人尋問では検察官の主尋問に対する証人の証言に対して反射的に機敏に反応することが重要であり、常に緊張感を持って望んでおります。

裁判員裁判(公判前手続)

また、裁判員裁判での刑事弁護は経験しておりませんが、裁判員裁判実施の1年前から予行的に行われた公判前整理手続を経ての合議事件の弁護経験はあります。この時は裁判員裁判用の法廷で公判が行われました。複雑な事案でしたので、検察官への証拠開示命令などについて得ることが多々ありました。裁判員裁判でもこの時の経験を活かすことができると考えております。

遠方での刑事弁護

首都圏居住の方で、ご家族が遠方にて逮捕勾留あるいは起訴された場合も、執務に支障がない場合には刑事弁護を受任しております。最近では、東北地方の方で、別件で2件受任しております。もっとも、東京の弁護士による刑事弁護には、接見などで時間的制約もありますので、その点を十分にご説明して受任しております。

1審だけでなく控訴審、上告審まで弁護経験

1審だけでなく控訴審、上告審まで弁護経験があり、今までの刑事弁護を行った事件としては、薬物事犯、窃盗(本庁本部事件含む)、強盗罪、強盗傷害罪、業務上横領、痴漢(強制わいせつ、迷惑防止条例)、業務上過失傷害罪、傷害、住居侵入、脱税犯、入管法違反など多岐にわたっております。特捜部事件ですが、1審と上告審での弁護経験があり、特に上告事件での弁護は得るところが大きかったと思います。

依頼しやすい料金設定に努めております。

緊急接見費用5万円

罪を認めている事件(裁判員裁判以外)の場合

起訴前弁護の場合
着手金:20万円
報酬金:30万円
起訴後の依頼の場合
着手金:20万円
報酬金:30万円

外国人事件取扱い、通訳費用別途

表示価格は、税実費別となります。

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