薬物犯罪のQ&A

事例
私はブラジル国籍ですが,今回覚せい剤の自己使用で逮捕されてしまいました。事実には間違いがありません。日本から強制退去になってしまうのでしょうか。

コメント
薬物犯罪で有罪判決を受けた場合,執行猶予の有無にかかわらず,退去を強制されることになっています(入管法24条4号チ)。ただし,在留特別許可(入館法50条)を得ることができれば日本にとどまることができます。
なお,薬物犯罪以外の罪であれば,1年以上の懲役もしくは禁錮刑を受けたとしても執行猶予つきの判決であれば退去を強制されません(入管法24条4号リ但書)。

事例現在,半年前の覚せい剤自己使用事件で懲役1年半,執行猶予3年の判決を受け,現在執行猶予期間中なのですが,また覚せい剤に手を出してしまい,逮捕されてしまいました。刑務所に行くしかないのでしょうか。コメント執行猶予期間中に罪を犯した場合,①1年以下の懲役又は禁錮の言い渡しを受け,②情状に特に酌量すべきものがあるときに限り,執行猶予の判決を受けることになります(刑法25条2項本文)。あなたの場合,前回と同様に,しかも半年という短期間で再度覚せい剤を使用しており,反省していないと評価されますし,覚せい剤の自己使用自体,10年以下の懲役と重大犯罪であるので(覚せい剤取締法41条の3第1項1号),今回の裁判で1年以下の懲役の言い渡しを受ける可能性はほぼありません。したがって,実刑判決は避けられないでしょう。

Q 息子が海外でスースケースを日本に運んでくれたら多額の謝礼を払うと言われて、その指示通りに日本に運び込んだら、税関でそのスーツケースから10キログラムもの大量の覚せい剤が発見されて、覚せい剤輸入罪で逮捕されました。どうしたらいいでしょうか。

A 覚せい剤輸入罪は重罪でしかも10キログラムと多量ですから、すぐに刑事弁護を弁護士に依頼すべきです。

本件では、本人の認識がどうであたったかが問題となります。そこで、捜査官は何が何でも自白を取ろうとして、不当な取り調べをすることが十分考えられます。

  • 取調べにあたっての注意点―記憶と異なることが供述調書に記載されていたら訂正を求めますが、訂正に応じてもらえなければ調書への署名押捺を拒否すること
  • 供述調書作成後に捜査官から調書の読み聞かせがなされますが、必ず自ら調書を手に取って自分で供述調書を読んで内容を確認すること
  • 威迫や誘導など不当な取り調べがあったら弁護士に伝えて弁護士を通して警察、検察官に抗議を申し入れること
  • そのために、日弁連作成の被疑者ノートを弁護士が差し入れて取り調べの都度取調べ状況を記載し弁護士に宅下げして後日供述調書の任意性信用性を争えるようにしておくこと

をおすすめします。

同時に、弁護士は、本人から、本人が具体的に運ぶのを依頼した人物からどういう説明を受けたか、その説明を聞いて本人がどう思ったか、謝礼が高額であったか何ら問題のないスースケースを運ぶ対価として妥当な範囲の金額だったか、などを弁護士が詳細に聞き取り、取調べにあたっての留意点を助言するとともに、違法薬物との認識(故意)がないとの無罪主張をしていくことになります。

ちなみに、最高裁判決平成15年2月14日は、窃盗の逮捕令状を携帯・提示せずに逮捕して連行した警察署で尿検査をしたところ、尿から覚せい剤が検出された事案で、「本件採尿は、本件逮捕の当日になされたものであり、その尿は、・・・重大な違法があると評価される本件逮捕と密接な関連を有する証拠であるというべきである。また、その鑑定書も、同様な評価を与えられるべきものである」として、違法収集証拠の理論をもって、尿の鑑定書を証拠から排除しています。

Q 自宅で家宅捜索されて、自室から覚せい剤が発見されて押収されて、覚せい剤所持で起訴されてしまいました。何とかならないでしょうか。

A 捜索令状を示されず内容も読まれないでいきなり家宅捜索がされた場合には、押収された覚せい剤を違法収集証拠として排除することが可能です。

覚せい剤を自宅で所持していたこと、覚せい剤の認識があれば、実体法上は覚せい剤所持罪が成立します。

しかし、その覚せい剤の押収にあたり、捜索令状を示されず内容も読まれないでいきなり家宅捜索がされた場合には、令状主義の精神に著しく損なう重大な違法があったものとして、押収された覚せい剤を違法収集証拠として排除することが可能です。

覚せい剤自体が証拠から排除されるのですから、公判で無罪判決を勝ち取ることが可能となります。実際問題として、このような違法捜査が行われる可能性は極めて少ないと言えます。

しかし、稀ですが、実際にあるのも事実ですから、手続きが適正に法令に則って行われたか、法令を知らなくとも、手続きを記憶しておくことは意味のあることだと思います。

Q 覚せい剤使用、同所持罪自体については認めていますが、何とか執行猶予刑にならないでしょうか。

A 初犯であれば、所持している覚せい剤が多量で営利目的でない限りは執行猶予判決となります。

覚せい剤事案の量刑は、初犯かどうか、再犯だとして前刑からどのくらい時間が経過しているか、使用頻度、所持量、薬物の入手経路の申告・説明の有無、薬物依存からの立ち直りの可能性の程度などを総合考慮して量刑がなされることになります。

初犯であれば、所持している覚せい剤が多量で営利目的でない限りは執行猶予判決となります。

再犯の場合には、原則として実刑判決となります。もっとも、前刑から6、7年以上経過している場合には前刑は量刑にあたり考慮されず実質初犯として執行猶予判決が下される可能性があります。前刑からさして時間が経過していなくとも、上記の諸要素を考慮して執行猶予判決がつくこともあります。

覚せい剤は被害者のいない犯罪ですから、個人的法益を侵害する犯罪と異なって弁護活動では示談を取り付けることはありません。その代わりに、贖罪寄付をすることがよく行われています。

Q 採尿を拒否することはできますか? 

A できます。

採尿を求められたら、任意での採尿ですから、拒否することはもちろんできます。

しかし、採尿は覚せい剤所持の場合や覚せい剤使用の前科がある場合に通常なされるものですから、拒否すれば、警察は強制採尿のための令状を取り付けて強制的に採尿します。ですから、任意での採尿を求められたらそれに応じた方が賢明でしょう。

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